心を解放する鍵と扉
Block mind(月➕日)のお話です。
数秘の専門家の間で、本格的なセッションを行う場合
密かに重視されている数が、月➕日で読み解く、
ブロックマインド・ナンバー です。
奥深いため、カジュアルな占いでは
中途半端な理解で終わると誤解されてしまう可能性があるため
あまり触れないことがあります。
この部分は、
その人の段階や状態によっては自覚しにくいこともあります。
しかし、繰り返されるパターンに気付き始めたあたりでお伝えすると、
私の場合は、2月27日生まれなので
2+2+7=11 ➡ 1+1=2
ということで、11 もしくは 2 となります。
このタイプは、
月➕日は、多くの数秘で、チャレンジナンバーと呼ばれています。
また、一部の秘術などでは
・生日=過去
・生年月日の全体=現在
・月➕日=未来
などと表現されたりもしています。
アリスカルディアでは
もう少し、月➕日のニュアンスを
適切に伝えられたらいいな、ということで
Block mind(ブロックマインド)と呼んでいます。
ブロックマインド=条件付けの数
ブロックマインドは、
研究者たちの間では、心理学的文脈から
『条件付けの数』として、しばしば説明されます。
この言葉は、行動心理学の古典で登場した
パブロフの犬で知られる条件反射が、
人間の発達段階の学習過程によって、
意図するしないに関わらず、潜在的に埋め込まれてしまい
無意識的反応が起こることに対して使われる言葉です。
私たちは、物心着いてから育つ過程で
親との関係や家庭環境など、生育環境の中で
様々な体験をして育ち、そこから
どう生きるべきか?
など、土台となる様々な価値判断を身につけます。
この価値判断は、そのひとの信念体系(ブリーフシステム)と
呼ばれるものに組み込まれていきます。
数秘では、人生のサイクルを4区分に分けますが
最初のサイクルである第一サイクル
(人によって異なりますが、0歳から、25歳~35歳まで
ブリーフシステムの基盤を発達させていく時期となります。
ブロックマインドは、
そのブリーフシステムの核、臍となるものを教えてくれ
もし偏りがあれば、
柔軟にほぐしていくことが期待できる心数なのです。
第一サイクルを通じて、私たちは、世界や生き方について
自覚的にも無意識的にも、また、
生きるための信念体系が育っていきます。
それ自体は、社会で上手に生きるためのコツを含むものですから
とても有用な反面、影響力が大きく、偏りも生じてしまいがち。
生き残りの本能と結びつくため、強迫観念的傾向を孕み、
自覚しにくい囚われのパターンを生みやすいのです。
その人の本質は別にあるのですが
自己同一化してしまうと、苦しさを生じることがあります。
スコトーマ(心理的盲点)の源泉ということもできます。
別の言い方をすると、数秘によって、そのひとの
そこから解放されるための、鍵となります。
この数は、第一サイクルでは発達段階なので、
感性が特別よい人では、第一サイクル後半から(30歳前後)
多くの場合、第三サイクルあたり(30代後半~40代半ば程度)で
自分の人生における、あるパターンとして浮かび上がり、
おや…?と自覚されていくのが普通です。
Block mindと最初から上手に付き合える方もいらっしゃいますが
・いつもなぜか同じパターンを繰り返してしまう。
・努力はしているけれど、ある領域からなかなか抜け出せない。
・似たようなトラブルが定期的に起きる。
・過度のこだわりがあって、不自由を感じる。
といった場合は、ブロックマインドを確認・調整すると、大変効果的です。
自覚することで、人間関係が円滑になったり、解放感を覚える方が多くいます。
また、これまで制限があった領域をほぐし、乗り越える鍵にもなります。
もちろん効果には個人差があります。
時間をかけて変化する方も多いですが、それは根本からの変化になります。
かくいう私自身が、ブロックマインドの気づきで大きく変わりましたし
経絡における、ツボ押しような効果がある心数です。
月➕日 はチャレンジ?未来?それとも。
月➕日 が、チャレンジナンバーと呼ばれるのは
人生の半ばから後半で、囚われを乗り越え
自己確立するテーマとして立ち現れることが多いからです。
乗り越える壁としてやがて現れる、
しかし、チャレンジナンバーという表現は、
目標とか、挑戦といった強いトーンを帯びます。
条件付けの性質から自由になるというのは
確かにチャレンジではあると思いますが
『囚われ』が課題なので、『乗り越えるゾ!』的な
『力み』がある表現には、少々違和感がありました。
むしろ力むと、ますますハマってしまうことがあります。
実際には
壁は壁でも、太極拳のように脱力して躱しつつ、
新たに大きな視点を養って解放する感じ
・・・といった方がリアルです。
そこで、単に
心の壁、塀としての働きがあるよ、ということで、
ブロックマインド と名付けました。
壁は、家を守る盾でもあり、自分の領域を示す囲いでもあります。
また、そこに人を閉じ込めてしまう檻ともなりうるのです。
壁は高過ぎれば、日当たりや風通しが悪く息苦しくなります。
低過ぎれば健全に機能しません。
一方で、月➕日を『未来』と表現する、
人生の半ばから後半で顕在化するパターンなので、
未来に現れるチャレンジという意味を込めたのでしょう。
初心者マークのテーマで、将来的に身につく、
というような表現もありましたので、
しかし、そうした側面は確かにあるものの、
目的やゴールの数として照準を定めてしまうと、
むしろ囚われが強化され、
ニュアンスの違いの理解には、十分な注意が必要です。
人生全体を通して、成熟、発達させていくテーマ、目標は
年➕月➕日(ライフマスター)が、基本的な見方となります。
ライフマスターは、第一サイクル(Block mind)
第二サイクル、第三サイクル、
総体として人生に立ち上がる数なので、
まさに人生全体の統合と完成を表す数となっています。
一方でブロックマインドは、
向かうべき未来の間にある扉。そして鍵。
扉を開くことで、人生が次の段階へと・・・進むかもしれません。